お知らせ

自己と海の未来を描くワークショップ「海のはたプロジェクト」

2022.04.11

このワークショップは、子どもたちが中心になって開催されるイベント「第9回海洋教育こどもサミット」の一環です。東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センターと日本財団の共催によるこのイベントには、東北地方から26の小・中学校が参加し、472点の「海のはた」が完成しました。現在、全作品が特設サイトで公開され、期間限定で作品へのコメントも募集されています。

「海のはたプロジェクト」とは

海洋教育は学校ごとに多彩なカリキュラムで行われています。子どもたちが海やその未来について感じていることは、同じ学校で同じカリキュラムを経ていても一人一人違うはず。例えば、海ゴミ問題を学び、関心を持っていても、その理由や子どもたち一人ひとりの焦点は異なっているかも。どうしてわたしはこれを問題だと思うんだろう?どこの海のことを思い浮かべているんだろう?子どもたちの問題意識や思いの機微が、言葉とは別の手立てで表現を工夫することで、形になって見えてきました。
ワークショップの企画を担当したのは、「気仙沼おさんぽBINGO」で3710labともコラボレートした、広告制作会社サン・アド(代表取締役社長:三好健二)です(参考:「気仙沼おさんぽBINGO」できました![url埋め込み https://3710lab.com/1679])。子どもたちは、オンラインセミナーや他校との交流を経て、「わたしが叶えたい、未来の海」というテーマで考えを深め、「海のはた」という作品に仕上げることに挑戦しました。完成した「海のはた」は実に472作品。東北地方の小・中学生制作という共通点はありながら、一つとして同じものがありません。


終了後もつづくワークショップ

子どもたちが「作って終わり」ではないのも、このワークショップの特徴です。参加した子どもたちには、全作品を収めた冊子が配布されました。冊子は、東北の仲間たちがどんな「海のはた」をつくり、どんな願いや問題意識を持っているのかという面的な拡がりを示すとともに、「2021年の冬、わたしは海の未来についてこんな考えを持っていた」という記憶のメディアでもあります。
※冊子の販売は行っておりません。閲覧ご希望の方は用途をお知らせの上、主催の海洋教育センターへお問合せください。
形に残る作品は、他者の目に触れることで、新しいコミュニケーションを生む可能性ももっています。「海のはた」は、現在、特設ウェブサイト上で公開され、作品へのコメントも募集されています(募集期間:4月22日(金)まで)。参加型ワークショップの「その後」の提案として、デザインの持つ可能性を考えさせられるプロジェクトです。