レポート

【教材】「未来で『海と生きる』ために-7つの視点」(第11回海洋教育こどもサミットin気仙沼 の成果物)

2023.07.10

学校地域海洋教育

この教材は、「未来で「海と生きる」ために大切なこと」についての考えを深めることができる教材です。海洋教育を行う上でのたくさんのヒントが見つかるはずです。すべての人にとってなくてはならない存在の「海」。そんな「海」のために、何からはじめることができるのか、立ちどまって考えを深めてみましょう。

2022年11月25日に開催された第11回海洋教育こどもサミットin気仙沼では、「未来で「海と生きる」ために、必要なことは何だろう?」という問いについて、みんなで考えました。その考えの成果として、参加者それぞれがいま自分が大事だと思うことをフリップに書き表しました。すべてを振り返ってみると、大きく7つの視点に分けることができました。

1. 知る 2. 考える 3. 行動する 4. 環境を守る 5. 工夫する 6. 協力する 7. 伝える です。サミットを通して様々な角度から「海」について学び考えるなかで特色のある意見があふれていました。視点ごとに内容をまとめているので、どのような考えがあがっていたのか見てみましょう。そして、時間をかけて考え表現された意見を受け取り、それをヒントにさらに自分の考えを深めましょう。

知る

海は地球上の70%を占めていますが、人間が海について把握しているのはそのうちのたった5%と言われています。私たちは不思議にあふれる海をまだまだ知りません。自分たちの生活を支えている海や魚について知ること、海にある怖さを知ることは、自分を「知る」ことにも関係しています。海を知ることは、自分を知ることでもあります。それはなぜなのでしょう?海と生きるために、なぜ「知る」ことが大事なのでしょう。「なぜ」を持ちながら、考えてみましょう。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5396/

考える

広く果てしない海に対して、立派な行いをしようとしても自分の力はちっぽけに過ぎないと感じるかもしれません。しかし「考える」ことは十分大切な試みです。たとえば「魚はどのような環境で生きることを望んでいるのか?」と、自分以外の誰かや何かの視点に立って想像し、考えることは、その後の行動の変化につながります。色々な角度からじっくりゆっくり考えて、周りの人と話をし、海への関心を寄せる。これは全ての人に共通する、海を守るための大切な一歩かもしれません。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5404/

行動する

海の問題を解決するために、行動すること。ある人にとってはその行動が、ごみ拾いのボランティア活動に参加することかもしれません。そこにあるべきでない不自然なごみがなぜあるのか、どうしてごみを拾わないといけない状況にあるのか、そもそもなぜごみが生まれるのか、その疑問に対してはどのようなアクションを起こすことができるでしょうか。様々な海の問題の原因を突き止め、それを改善するためにはどんな行動ができるでしょうか。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5406/

環境を守る 

山・川・森・町を「守る」ことは、海を「守る」ことにつながります。このつながりはなかなか意識しにくいものです。海を自然という大きな枠組みの中で捉えるとき、私たちが目を向けるべき問題が多くあることに気づきます。自然環境を「守る」とはどういう状態にあることなのでしょうか。具体的な目標やイメージを描いてみましょう。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5416/

工夫する

海洋に関する問題の多くは、日常生活とつながっています。問題の解決のためには、生活のしかたを変え、環境にやさしい生活の工夫が大事になってきます。また、問題そのものの解決に向けてさまざまな工夫を試すことから、解決の道筋が見えてくるかもしれません。今まで考えたこともなかったことにも目を向けてみると、工夫できるポイントがたくさん見つかるはずです。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5420/

協力する

 海洋に関する問題を解決し、未来を形づくっていくためには、協力することが大事です。一人ではできないことでも、クラスのみんなでなら、学校のみんなでなら、他の学校と一緒なら、地域のみんなとなら……協力することでできることが必ずあります。地球温暖化などの世界規模の問題は、世界中のあらゆる国が協力しあうことが求められています。いま協力できない状況があるならそれはなぜなのか、協力するためにはどうすればいいのか、そのような視点も大事かもしれません。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5437/

伝える

私たちの暮らしの中には海で生きてきた人々の技術や知恵が息づいています。それらは、私たちの先祖が受け継ぎ、語り継いできたものです。私たちにも、海の魅力や考えたこと、知っていることを次世代へと繋げていくために伝えることが求められているのでしょうか。そもそも、なぜ先祖は語り継ごうとしてきたのでしょうか。なぜ、繋げていくことが必要なのでしょうか。きっとそこには「伝えたい」という思いがあるはずです。その思いはどこからきているのか、考えてみましょう。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5440/

その他のアイディア

海に対して「好き」や「ありがとう」という気持ちを感じている人はどれだけいるでしょうか。「思いやりの心」が大切であることは知っていますが、その対象は人だけに向けられるばかりではなく、海やその他の自然に対しても向けられるものではないでしょうか。一人一人が感じる海への想いに触れてみましょう。

その他のフリップはこちら:https://3710lab.com/contents/5443/

私たちが「未来で「海と生きる」ために」できることはたくさんあります。「海」はすべての人にとってなくてはならない存在です。そんな「海」のために、何からはじめることができるのか、立ちどまって考えを深めてみましょう。


海洋教育こどもサミットは、日本財団・笹川平和財団が主催する「海洋教育パイオニアスクールプログラム」によって実施されています。

海洋教育に取り組みたいと考えている自治体や学校は、海洋教育パイオニアスクールプログラムのウェブサイトをぜひご覧ください。