コンテンポラリーデザインスタジオwe+による海洋環境デザインワークショップの実施概要。海洋資源がその土地ならではの環境や問題に紐づいて産出されることを学び、海洋資源の特性を理解し、ものづくりへの応用方法を考察していく。
ねらい
・その土地の海、周辺環境についてリサーチをして理解を深める
・海洋資源がその土地ならではの環境や問題に紐づいて産出されることを学ぶ
・海洋資源の特性(物質的な面+ローカルに紐づく背景)を理解し、ものづくりへの応用方法を考察する
・海はものづくり素材の宝庫であることを理解する
・今後、海に対してデザイナーがどう働きかけることができるかを考える
リサーチ・資源採取ワークショップ: 2023/7/31-8/2
●海(土地)を知るーその土地を知るために適切な場所へ訪問し、現地の専門家に話を聞く
【訪問場所】
1)水産海洋技術センター
地域の水産業に密着した技術開発、技術相談、依頼試験などを行い、広島県の水産業を支援している施設。広島県の海や川の漁業や生き物と環境に関するリサーチを実施。
2)大和ミュージアム
日本一の海軍工廠のまちとして栄え、戦艦「大和」を建造した軍港、呉の歴史や造船、製鋼を始めとした科学技術を紹介する博物館。地域の歴史文化、造船の技術についてリサーチ。
3)広島市西部リサイクルプラザ
分別収集した資源ごみを細選別し、再資源化するとともに不用となった衣類等の再利用を通じてごみ減量・リサイクル推進の拠点施設。リサイクル過程について視察し、詳細をリサーチ。
4)広島市郷土資料館
広島市域の人々にかかわる歴史、民俗、文化に関するリサーチ。広島の地は平地が少なく、古くから海・山・川の自然条件を巧みに利用して、生業を生み出してきた。地形と文化の関わりについて探った。
資源採取
資源の採取は、倉橋島、江田島ほかで実施。沿岸部を移動しながら、環境の異なる場所をフィールドワークし、海洋環境について確認しながら、素材を収集。
ディスカッション
持ち帰ってきた素材を机の上に並べ、それぞれの素材から何が作れるかについて、思考の発散・ブレインストーミング。素材同士の繋がりや、その土地ならではの素材の使い道など、ワークショップで得た学びとリンクさせた発想を引き出す。
素材の分析・実験
アイディアをもとに素材を加工して、素材の特性や表情の変化を観察。素材として可能性を見出す。
成果報告
第二回 国際海洋環境デザイン会議では、これらの過程を経て、素材の新たな可能性についてどんな検証がされたのか、制作物とともに発表。
参加者情報
ツルタシュリ(東京藝術大学修士課程1年)
逢坂 彩(武蔵野美術大学空間デザイン学科3年)
実施者
実施者 we+ 安藤北斗、林登志也、関口愛理
主催 みなとラボ
助成 日本財団